北海道ツーリング2023

2023.09.14~2023.09.26まで行ってきた北海道ツーリングのまとめ。

イントロダクション

毎年夏休みをとって旅行に出かけており、近年はアジア圏への海外旅行が多かった印象です。しかしここ数年は流行病の影響で出かけるに出かけられず、その間に為替状況にも変化がありとても海外旅行に行ける為替レートでは無くなってしまいました。かなしみ。 そんな訳で今年は国内旅行を検討することに、同時に年休消化が必要なほど全然休みが取れておらずいっそのこと夏休みをガツンとバカンスにしてしまうことにしました。(たった2週間でバカンスと言ってたら欧米人に笑われてしまうかも知れませんが)

年休を使って半月ほど休みに!それはツーリングに行くしかないでしょう。という事で久しぶりに北海道ツーリングを計画することにしました。

車両不具合

もともとはすでに所有していたCRF250RALLYで北海道に行く予定でした。しかし1年以上放置した結果全然エンジンがかからず、オイル交換やバッテリー交換、はたまたガソリンの交換など様々な手を打ったもののまったく動く気配がなく。はじめて保険付帯のレッカーを用いてバイク屋さんへドナドナされていくことに。

バイク屋さんで原因調査をしていただいたところ長期間放置による燃料タンクの劣化と出たサビによるインジェクター詰まりという事で結構な修理になってしまいそうという結果に。コロナ禍もあったりちょうど多忙な時期と重なり全く乗れてなかったのは確か。 それだけ放置するほど乗れてなかった理由も様々あれど、直したところでまた同じ故障に陥ってしまうし修理費用にちょっと足して買い替えて気分を変えたほうが良い、という営業トークに乗せられてCROSS CUB110に乗り換えることにしました。

慣らしと準備

今どきのバイクは慣らし運転不要って言えるほど精度が高いのだけれど、極力慣らしはしたほうがバイクにも優しいので極力バイクに乗る機会を作り、北海道ツーリングの出発までに1ヶ月で700kmほど走りました。初回のオイル交換には早いが北海道ツーリング前日にオイル交換を行い、ここまでで慣らしを終了。500kmを過ぎたあたりからギアの入りが変わってきてたので全く無意味ということは無さそうです。

サイドカバンなど購入

前のバイクで使っていたパニアケースをそのまま使えるようにマウンターを移植しました。 そこそこ大きなパニアケースだが積載量が46L程度でキャンプツーリングするには心許なかったためサイドカバンなどを購入。1つ10Lあるのでこれで66L。まぁ何とかなるかな。

ツーリング概要

赴任先→大洗FT→苫小牧FT→★月形町(岩見沢)→旭川→★美深→★網走→★★中標津→帯広→★★更別村→★★中富良野→夕張→★小樽→泊村→小樽FT→新潟FT→赴任先。 (星印は宿泊地と連泊数)

という感じでなんだかんだと道東ツーリングになってしまいました。今日は道北メインにしようと思ってたのですが、ツーリング中に天候との相談の結果ルートを変更、結局道東をめぐる旅になりました。

基本的にはキャンプ泊ですが、網走と更別と小樽では宿を取りました。結果として2泊キャンプしてホテル、2泊キャンプしてホテル、と言う感じのペースに。この位が50代のおっさんツーリングとしては丁度よいかもしれないです。

感動した景色

基本的にもう北海道はだいぶ回数来ているので景色も新鮮味はあまりないのですが、やはり地平線まで続く真っ直ぐな一本道と星空は何度見ても感動します。何度でも北海道に行きたくなってしまう理由の一つかもしれません。

そして今回は何よりもカブ、という事でとてものんびり走行しました。これまでもDJBELなどで旅した時はとてものんびり走った記憶があるのですが、その時よりも更にゆったりとしたスピードで景色を楽しみつつ走ったなぁと言う印象。これはとても良かったです全然目に飛び込んでくる景色も違うし、気になった看板や景色ですぐ止まることが出来ます。ある程度スピードに乗っていると「まぁいっか」ってなってしまいがちです。

トラブル・不具合

今回は何かとトラブル続きでした。トラブルでも最悪の事態にはならなかったのは運が良かったかなと思いますが、基本的には多少トラブっても何とかなるように準備が出来ていたのかなと思う面もあり、これぞ長旅の醍醐味かもしれません。実際に起きたトラブル(自分のミス含む)はこちら。

持参する地図を間違えて北海道ではなく関東甲信越の地図を持ってきた

これは単なるポカミス。ツーリング始めた頃だったらまだスマホも無い時代だったので致命的だったと思うが、今どきスマホに地図もあればナビもあるので実は移動する観点だけであれば全く困らない。ガイドブック的な側面もスマホの地図でまかなえるが一覧性には劣るので、そこはやはり紙の地図が良い。

インフレータマットが壊れた

これは経年劣化によるもの。もしかしたら出発前にちゃんと確認していれば気付けていたかもしれない。そういう観点では反省点はある。

道中にスポーツ用品店で代替品を購入できたので解決

パニアケースのロックが壊れる

今回の一番大きかったトラブルかも知れない。壊れてしまったことでロックが出来ず、場合によっては段差などで蓋が空いてしまい中の荷物が落ちる危険性があった。もっともケースの設計もそんな危険性を最小限に抑えるべく、たとえロックが外れていたとしても普通に乗車していれば蓋が大きく開かない構造になっているので最終的には問題なかったかも知れないが、たまたま持っていた予備のバンジーコードで蓋を固定できたのはラッキーとも言えるし準備がしっかり出来ていたとも。

サイドバッグ破損

購入したバカ入りのサイドバッグの固定具が破損してしまう。3点で止まっているので1つくらいが完全に壊れても影響はないように出来ているので何ら問題なかったが、念のため道中のホームセンターでインシュロックタイも追加購入した。予防保全までしっかり出来たので安心して旅を続けられたのは良かった点。破損のロジックもわかったけれど、今後に向けての対処案はまだ思いついていないので、今後検討が必要。

サイドバッグ水没

サイドバッグは完全防水ではないことは知っており、そのために防水カバーが添付されていた。雨が降っていたので防水カバーを付けていたが防水カバーが逆にバケツのような役割をしてしまいバッグ自体が水没してしまい中まで浸水。キャンプ道具の一部が浸水してしまう被害に。天幕やシュラフなどはパニアケース側に入っていたので問題なかったが、カトラリーやストーブ類が被害に。

一番水没の被害が大きかったのは今回から導入したLEDランタンで、一応防水は謳っていたもののそこは中華製、振るとちゃぷちゃぷ音がするくらい浸水して接点不良を起こし明滅を繰り返すように。こわいこわい。中にバッテリー内蔵なので爆発してもいやなので焚き火台の下に敷く防炎シートでくるんで持って帰ってきた。防炎シート持ち歩いておいてよかった。

今回の旅で印象に残ったこと

様々印象に残ったことは多いのだけれど、特に印象深かったことをいくつか。

たまたま立ち寄った更別村

今回のツーリングで印象に残った街はたまたま連泊することにした更別村。はじめて来た土地だしその土地を少しでも学ぼうという事で情報収集。どうやら日本で一番裕福な村らしい。3000人ほどの村民に広大な農場、1人あたりの収入も大きければ納税額も大きくなる。なるほど村の公園もきれいに芝が刈られてるし公共サービスに力入れてそう。どうやら北海道で最初に5Gが来た村でもあるらしい。国家戦略特区スーパーシティの指定に向けてデジタル田園都市国家構想「更別村スーパーシティ構想」を推し進めているらしくそれが関係していたりするのかも。なんかちょっとお仕事も関係してそうな村に来てしまったみたい。 宿泊した サラパーク もとても綺麗でした。2泊したのでじっくりと村の中心部を巡って街の様子を伺うことができたし様々な人と話をさせて頂きました。カフェの店主と常連様とは4時間も!(笑) IT政策の実行側になる受託会社の担当の方ともお話することが出来たし、高齢社会地域におけるIT推進の難しさについてそれぞれの面の話を聞くことが出来て、とても更別村に興味が湧きました。

土地柄もとても良くのんびり過ごすことが出来るきて楽しそうなので冬の更別村にも訪れてみたい。

ダムに沈んだ大夕張

前々からダム建設をしていた事も知っているし三弦橋が水没する話は聞いていたけれど調べてみたらもう10年近く前に水没してたらしい。富良野から道道135号を通って桂沢湖に差し掛かった所で左折して夕張に向かう、富良野に親戚がおり夕張に実家があったことからこのルートはいつも通る慣れた道だったのだけれど、桂沢湖で夕張方面に向かってから違和感を感じていました。なんかいつもと道が違う。

それもその筈、記憶にある道は10年前に水没しているのです。そこまで久しぶりに思っていませんでしたが、そっかこのルート10年も通っていなかったんだと時の流れの速さに驚きます。最後の北海道ツーリングは2016年。その頃にはもう夕張に実家はなくユースホステルに宿泊。その際に夕張入りするルートは帯広から高速使って来ているので桂沢湖は通っていなかったようです。

住んでいたことは無いし思い入れもそんなに深くないけれど、それでも知っている街が湖に沈む経験は初めてだったのでちょっと湖面を見ながら色々考えてしまいました。

住む人が居なくなり廃墟と化していた実家もとうとう更地にしたようで行ってみたら家屋が無く、そんな話は一言も聞いていなかったのでちょっとびっくりしつつ、寂しい気持ちに。

その一方でコンパクトシティを目指して頑張っている所だったりようやく財政赤字から脱却するニュースなんかも聞こえてきているので、今後いい街になればいいなと思いました。

電子決済が広がってて助かる

北海道ツーリングしていると大都市は殆ど通らないので銀行ATMがありません。セブンイレブンもだいぶ増えましたがまだ少なかった時代にはコンビニATMも期待できず、北海道ツーリングする際はゆうちょ銀行に10万円くらいお金を入れておくのがマストでした。まだ地方の食事処では現金決済ですからATM手数料を極力節約する場合は有効なナレッジではあると思います。

旅をしていると一番支払いの頻度が高いのはガソリンスタンドとコンビニ。セイコーマートはだいぶ前から電子決済が使えてましたが今回驚いたのは結構大都市部から離れていても国道沿いのガソリンスタンドはセルフのスタンドも多く、電子決済が使えたことです。

考えても見ればセルフにする事でガソリンスタンドの運営スタッフを減らすことが出来ますし、初期投資は大きいかも知れないけれど経営者目線で見れば就労人口の少ないルーラルエリアほどセルフのスタンドにする経済効果は大きそう。

そんな訳で今回財布には現金5万円くらい入れておいたのですが、殆ど現金を使うことがありませんでした。もう日本においては旅行時に現金を多めに持ち歩く必要は無いと言って良いと思います。いい時代になりました。

旅の感想

久しぶりに旅をした! と言う実感と、旅の仕方(楽しみ方)をちょっと忘れていた自分に気付いた気がします。そして今回少し思い出して、ちゃんと楽しめたので良い旅になりました。

旅に求めるもの、それは人それぞれかと思います。美味しいものが食べたい、絶景が見たい、などなど。私の場合は欲張りなのでそれら全てなのか旅で他の人より多く時間を使う気がします。 そして日常から離れた世界で何かをリセットするのは良いなと。あまりスケジュールを詰め込まず、旅先で気になったら止まれるゆとり。そんなゆとりから見ることが出来た景色、そんなゆとりから出会えた人々が居ます。

色々な人に出会う

食事や景色から受ける刺激もそうですが様々な人々と会話して自分と違う価値観から受ける刺激、それも旅の醍醐味です。そう考えると旅に限らず様々な勉強会だったり様々なコミュニティで色々な考え方に触れるというのも旅と同じで良い刺激になってるんだなぁと再確認した気がします。

試してみて良かった「今日のアクティビティ」

旅先で面白いことやいい景色があるとその場で旧Twitter(X)で共有することが多いかと思いますが北海道はどこでも電波が通じるとは限りません。そんなわけで1日の終わりにその日に楽しんだ景色などを写真4枚限定で共有すると言う営みを試してみました。なんで4枚かというとTwitterの仕様が4枚だからなのですが、たまたま丁度よい枚数でその日に行った観光地の写真などを共有するのに便利でした。また逆に「まだ2枚しかないぞ、なにか楽しそうな所ないかな?」と探索心をくすぐったりして楽しみながら旅をすることが出来ました。

写真家でもなくついったー廃人でもないのでこのくらいが丁度よいと感じました。

今後の旅計画

まだ次の旅の計画はありませんが、旅から受ける刺激はやはり貴重な経験が多い気がするので、遠くないうちにまた旅を計画したい。